音楽のしくみ
なぜ和音を鳴らすの?(キーの合図)
名曲シャドーイングでは、キーが変わるたびに、歌い始める前に短い和音(合図)が鳴ります。何のために、何を鳴らしているのかをご説明します。
なぜ合図を鳴らすの?
移動ドでは、そのキーの中心の音を「ド」と読みます。キーが変わると「ド」の高さも変わるので、いきなりメロディだけが鳴ると、どこがドか分からないまま歌うことになります。
そこで歌い始める前に、新しいキーの和音を鳴らして、耳に「ここがド」と覚えてもらいます。音楽の授業でも、聞き取りの問題の前に和音を鳴らしてキーを示すのが定番のやり方です。
Ⅰ–Ⅱm–Ⅴ–Ⅰ の読み方
ローマ数字は、「ドから数えて何番目の音から積んだ和音か」を表します。Ⅰ はドから、Ⅱ はレから、Ⅴ はソから積んだ和音です。m は少し暗い響きの和音(マイナー)のしるしです。
移動ドで読むと、どのキーでも同じ「ドミソ → レファラ → ソシレ → ドミソ」です。キーが変わると、コードネーム(右の列)だけが変わります。
| 和音 | 移動ドの読み | キー C では |
|---|---|---|
| Ⅰ | ド・ミ・ソ | C |
| Ⅱm | レ・ファ・ラ | Dm |
| Ⅴ | ソ・シ・レ | G |
どうしてドが分かるの?
Ⅴ(ソ・シ・レ)のあとに Ⅰ(ド・ミ・ソ)が来ると、「家に帰ってきた」ような落ち着いた感じがします。コード進行で Ⅴ を「ドミナント」、Ⅰ を「トニック」と呼ぶのは、この「帰りたくなる → 帰ってきた」の関係のことです。
最後の Ⅰ の和音の、いちばん低い音がドです。この音は、歌っている間も伴奏としてずっと鳴っています。
ジャズやポップスでもよく使う流れ
Ⅱ → Ⅴ → Ⅰ は、ジャズで「ツーファイブワン」と呼ばれる、いちばんよく使われる和音の流れです。セッションで曲の途中にキーが変わるときも、新しいキーの Ⅱ → Ⅴ を弾いて知らせるのが基本です。
クラシックの曲の終わりや、最近のポップスでもよく出てくる流れです。この流れが聞き分けられると、耳コピでコードをとるのが楽になります。
短調のセットでは
IDOUDO では、短調はラから読みます。同じ調号の長調と読み方が同じで、落ち着く音が「ラ」になります。
合図も短調用になり、Ⅰm–Ⅱm(♭5)–Ⅴ–Ⅰm(ラドミ → シレファ → ミソ♯シ → ラドミ)のように鳴らします。Ⅴ の和音に入る「ソ♯」が、ラへ引き寄せる役目をします。最後の和音のいちばん低い音が「ラ」です。
ほかの合図
Ⅰ–Ⅳ–Ⅴ–Ⅰ
いちばん基本の流れ
ジャズ風(Ⅱm7–Ⅴ7–ⅠM7)
4つの音の和音で、セッションに近い響き
音階(ド〜ド)
新しいキーのドレミを順に鳴らす
ドミソド
Ⅰ の和音の音を順に鳴らす
曲を選ぶ画面の「キーが変わるときの合図」で切り替えられます。
練習のコツ
合図の最後の和音が鳴ったら、心の中で「ド」と歌ってから、メロディを聞きましょう。
慣れてきたら、合図を「なし(ドを1回)」にして、ドを1回聞くだけで歌い始める練習もできます。